庭 ベッティナ・スティーンクロン作
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小さな菜園を持つ、田舎風の、窓の大きな二階建ての家。
オランダの作家かしら?
パステル画で、その庭と庭から眺める家の風景を、朝から夜にわたって、ページごとに描いている。
ページをめくると、同じ場面で、一日の時間が、数時間ずつ経っていく様子が追いかけられる。
言葉はなく、家の守り神のように、一日をただ、こちらから眺め、過ぎていく時間を、そこに
暮らしている家族を、ただ見ている。
朝のひかり射す庭から、おぼろげな夜の静寂につつまれた、一日の閉じられるときまでを。
のどかな風景とも言えるけれど、事件がないわけではないだろう。
花が咲き、鳥がさえずり、一日は一年のさなかに起こっている。
夕立だって、大きな出来事だ。
なんにもない一日、というものが存在しない、子ども時代の冒険に満ちた終日を再現しているような、むしろ息の詰まる思いで場面を見ていく。
お勧め度☆☆☆☆
気持ちを鎮めて、この一冊を読めるなら、ずいぶんと密な暮らしができているに違いない。
図書館必携本と思うけれど、家に一冊置いておきたい。埃がかぶった本棚の奥にでもあればいいから。こんな光景が絵本になっていこと自体が、幻想的。(とても写実的な描写なのだけれど)。お仏壇が家にあるなら、この本だって、家の本棚に置いておこうよ、というような守り主。




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